手弱女振り(読み)タオヤメブリ

デジタル大辞泉 「手弱女振り」の意味・読み・例文・類語

たおやめ‐ぶり〔たをやめ‐〕【手弱女振り】

女性的で、優美・繊細な歌風万葉集の「ますらおぶり」に対し、主として古今集以後の勅撰集に広くみられる詠みぶりをいう。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「手弱女振り」の意味・読み・例文・類語

たおやめ‐ぶりたをやめ‥【手弱女振】

  1. 〘 名詞 〙 内容的には優艷で温雅な、表現上では技巧的で婉曲な歌風をさす語。これらの傾向が女性的と見なされるのでいう。賀茂真淵が万葉集を「ますらをぶり」として称揚したのに対し、古今和歌集の歌風を批判してこう呼んだ。
    1. [初出の実例]「ただ春ののどかなるをのみとりて、夏冬をすて、たをやめぶりによりて、丈夫ずさみをいむに似たり」(出典:にひまなび(1765))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android