益荒男振り(読み)マスラオブリ

デジタル大辞泉 「益荒男振り」の意味・読み・例文・類語

ますらお‐ぶり〔ますらを‐〕【男振り/丈風】

男性的でおおらかな歌風賀茂真淵かものまぶちらの歌人たちが和歌理想と考え、万葉集の歌の中にこれが見いだされると説いたもの。古今集以後の「たおやめぶり」に対していう。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「益荒男振り」の意味・読み・例文・類語

ますらお‐ぶりますらを‥【益荒男振・丈夫風】

  1. 〘 名詞 〙 万葉集に見られるような男性的なおおらかな歌風。賀茂真淵が「爾比末奈妣」で「大和国は丈夫国にして古へは女もますらをにならへり、故(かれ)万葉集の歌はますらをの手ぶり也」といったのにより、真淵およびその一門の歌人達が理想とした。
    1. [初出の実例]「県居の翁の常にいはれけるは、藤原・奈良のみかどの頃の歌は丈夫ぶりなり」(出典:歌がたり(1808))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android