打置(読み)うちおく

精選版 日本国語大辞典 「打置」の意味・読み・例文・類語

うち‐お・く【打置】

〘他カ四〙 (「うち」は接頭語)
① 物などをある位置にひょいと据える。
万葉(8C後)五・八〇四「赤駒倭文鞍(しつくら)宇知意伎(ウチオキ) はひ乗りて 遊び歩きし」
② そのままの状態にして触れないでいる。そのままさしおく。
※観智院本三宝絵(984)中「咒をもちて神をしばりて谷のそこにうちおきつ」
③ 落ち着かせる。のんびりさせる。
※俳諧・本朝文選(1706)三・譜類・百鳥譜〈支考〉「さらば此ふたつのものを我友となさば、打をきたる心のいとまもなからん」

うち‐おき【打置】

〘名〙
※娵入記(1443‐73頃)「うちをきとて、かねにて作り、はながたなどして、すかしたるもの也」
そばうどんなどを打って、そのままにしておくこと。
浮世草子好色二代男(1684)四「帰りに駒形茶屋へよりて、打置(ウチヲキ)温飩(うどん)急がせ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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