抜参(読み)ぬけまいり

精選版 日本国語大辞典 「抜参」の意味・読み・例文・類語

ぬけ‐まいり ‥まゐり【抜参】

〘名〙 親や主人、または村役人の許しを受けないで家を抜け出し、往来手形なしで伊勢神宮に参拝すること。また、その人。ぬけ参宮。《季・春》
※俳諧・談林十百韻(1675)下「神慮にかなふ鈴虫の声〈松意〉 金ひろふ鳴海(なるみ)野辺のぬけ参〈松臼〉」
[補注]江戸時代に流行し、途中沿道の人も援助をし、帰っても家人に叱責されないならわしであった。後には、伊勢神宮だけではなく、社寺にひそかに参ることもいった。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android