抜句(読み)ぬきく

精選版 日本国語大辞典 「抜句」の意味・読み・例文・類語

ぬき‐く【抜句】

〘名〙
① 秀逸の句を抜き出すこと。また、その句。
上井覚兼日記‐天正一一年(1583)六月一〇日「又連歌百韵并抜句少少見候て進入申候へと候て持せられ候」
俳諧で、ある語を句の表面に出さないで、余意においてそれをとききかせる句作りの手法。また、その句。
※俳諧・破邪顕正(1679)「かれらが風俗に、ぬき句と云事をこのめる、其一躰ならん」

ぬけ‐く【抜句】

〘名〙 言いのがれようとしていうことば。責任回避の文句。逃げ口上。抜け口。抜けことば。抜け口上。抜け文句。ぬけ。
仮名草子・他我身の上(1657)五「さはなくて人のかげにて、たんきみれん又そんき也とぬけ句をいふは」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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