括猿(読み)くくりざる

精選版 日本国語大辞典 「括猿」の意味・読み・例文・類語

くくり‐ざる【括猿】

  1. 〘 名詞 〙 四角な布に綿を縫いこみ、四隅を猿の足と見て一所に集めてくくり、別に綿を縫いこんだ丸いものを頭になぞらえて付けたもの。また、その形。五月五日の節供の飾幟の下の端につけ、幟猿(のぼりざる)ともいい、あるいは遊郭などで、客の足止めをするまじないなどともした。
    1. [初出の実例]「ふとんのすみへつけしくくりざるをひねくってゐる」(出典:洒落本・傾城買四十八手(1790)しっぽりとした手)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android