持合い(読み)モチアイ

デジタル大辞泉 「持合い」の意味・読み・例文・類語

もち‐あい〔‐あひ〕【持(ち)合い】

力関係などのつりあいが保たれていること。勝負がつかないこと。「持ち合いの勝負」
互いに力を合わせて維持すること。また、分け合って持つこと。「株式持ち合い
(「保ち合い」とも書く)取引市場で、相場が動かないか、小幅な動きにとどまっている状態。「持ち合い相場」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「持合い」の意味・読み・例文・類語

もち‐あい‥あひ【持合・保合】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 双方が持つこと。互いに持ち寄ること。互いに力を合わせて維持すること。また、共同で使用すること。あるいは、その共有のもの。持合世帯。
    1. [初出の実例]「家内并持合四壁竹木等、所帯私領田畠等雑具等者、悉以可寺門点定候」(出典:鵤荘引付‐応永二五年(1418)一〇月九日)
  3. 勢力関係が均衡を保っていること。勝負がつかないこと。
    1. [初出の実例]「ちにこそあらめ。地と持との二なり。持とは持合など云事なるべし」(出典:細流抄(1525‐34)一)
  4. 取引市場で、相場が動かないか、小幅な動きにとどまっている状態。
    1. [初出の実例]「高下なきを小高下共、持合とも言ふ」(出典:稲の穂(1842‐幕末頃))
  5. 今現在持っているもの。特に、金銭についていう。もちあわせ。
    1. [初出の実例]「ぜに百文とりいだし、よきほどとらせ給へといふに、かのおんな、わたしがもちあひもこざるといふ」(出典:咄本・軽口初売買(1739)二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android