持来（読み）もちきたり

精選版 日本国語大辞典

もち‐きたり【持来】

1. 〘 名詞 〙
2. ① 持ってくること。運んできたもの。
   1. [初出の実例]「近世清土(から)より舶来(モチキタ)りの磁器(せともの)に、ジッキンといえる遊冶めける娼盞(さかづきぢょく)あり」(出典：随筆・嗚呼矣草（1806）一)
3. ② 以前からあったもの。前から継続してあるもの。また、生まれつきのもの。〔和英語林集成（初版）（1867）〕

もて‐・く【持来】

1. 〘 他動詞 カ行変 〙 持って来る。
   1. [初出の実例]「紀の国の 白良の浜に ま白良の浜に 降りゐる鴎 はれ その珠毛天己(モテコ)」(出典：催馬楽（７Ｃ後‐８Ｃ）紀の国)

もって‐こい【持来】

1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙 うまく適合しているさま。好都合なさま。あつらえむきだ。
   1. [初出の実例]「どうらくものの女房にゃアもってこいといふ女だよ」(出典：洒落本・卯地臭意（1783）)

出典　精選版 日本国語大辞典