デジタル大辞泉
「捉」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
かす・う【捉】
〘他上二〙 (活用の行は
未詳) とらえる。うばう。掠
(かす)める。掠
(かそ)う。
※
書紀(720)継体二四年九月(前田本訓)「百済、奴須久利を捉
(カスヰ)て」
※書紀(720)皇極二年一一月(岩崎本室町時代訓)「速かに山に向ひて、彼の王を求捉(カスフ)可し」
[
補注]活用は、以上の例の「かすふ」「かすゐ」を同一語とすれば、ハ行か
ワ行かは不明。類似語「
かそう」はハ行であるが、「かすゐ」と書かれた例を主とすればワ行の可能性も考えられる。なお、この「かすゐ」については、「かすめる」などの
語幹「かす」に「率
(ゐ)る」の付いた「かすゐる」の連用形で、とらえて連れて行くの意とする説もある。
つらま・る【捉】
〘自ラ四〙
① とらえられる。とりおさえられる。つかまる。
② すがりつく。とりつく。つかまる。
※雑俳・歌羅衣(1834‐44)七「着く渡し妻は
小縁りへつらまって」
つらま・える つらまへる【捉】
〘他ア下一(ハ下一)〙 とりおさえる。つかまえる。とらえる。とらまえる。
※咄本・春袋(1777)
河太郎の火「
かっぱ、火を貰にきたりといへば、〈略〉つらまへんといって、
若い者、
手組て居る所へ」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報