掛陵(読み)けりょう(その他表記)Ke-rǔng

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「掛陵」の意味・わかりやすい解説

掛陵
けりょう
Ke-rǔng

韓国慶尚北道慶州市郊外にある新羅統一時代の王陵。高さ約 6.6m,直径約 23mの円墳で,根固めの護石に人身獣面の十二神将像を浮彫にしている。参道左右に文官,獅子,およびイラン系の服装武官石像を配しているのは唐代墓制の影響によるものである。被葬者は不明で,統一新羅第 30代文武王と伝えられてきたが,最近では第 38代元聖王 (在位 785~799) とする説が有力。

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世界大百科事典(旧版)内の掛陵の言及

【石人石獣】より

… 朝鮮には唐の石人石獣が伝わっている。慶州の掛陵(けりよう)では神道をはさんで,神道石柱,文官石人,武官石人が各1対,獅子が2対並んでいる。表現は必ずしも唐代陵墓と同じでないが,唐の強い影響のもとでつくられたことは明らかである。…

※「掛陵」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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