掴差(読み)つかみざし

精選版 日本国語大辞典 「掴差」の意味・読み・例文・類語

つかみ‐ざし【掴差】

〘名〙
① わしづかみにしたものを、そのまま無造作に差すこと。矢、刀剣、花、筆記具などを差すときにいう。掴入れ。
義経記(室町中か)五「箆巻(のまき)より上十四束にたぶたぶと切りたるを、つかみざしに差して頭高に負いなし」
浮世草子懐硯(1687)五「抓(ツカミ)さしの大小浮世笠にて㒵をかくし」
江戸時代、簪(かんざし)を二本揃えて差すこと。また、その髪姿。
※雑俳・ちへ袋(1796)「掴佩(つかミざシ)郡内嶋が似合ひ比(ころ)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android