掴差(読み)つかみざし

精選版 日本国語大辞典 「掴差」の意味・読み・例文・類語

つかみ‐ざし【掴差】

  1. 〘 名詞 〙
  2. わしづかみにしたものを、そのまま無造作に差すこと。矢、刀剣、花、筆記具などを差すときにいう。掴入れ。
    1. [初出の実例]「箆巻(のまき)より上十四束にたぶたぶと切りたるを、つかみざしに差して頭高に負いなし」(出典義経記(室町中か)五)
    2. 「抓(ツカミ)さしの大小浮世笠にて㒵をかくし」(出典:浮世草子懐硯(1687)五)
  3. 江戸時代、簪(かんざし)を二本揃えて差すこと。また、その髪姿。
    1. [初出の実例]「掴佩(つかミざシ)郡内嶋が似合ひ比(ころ)」(出典:雑俳・ちへ袋(1796))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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