掻い取る(読み)カイドル

デジタル大辞泉 「掻い取る」の意味・読み・例文・類語

かい‐ど・る【×掻い取る】

[動ラ五(四)]
着物の裾やつまを手で引き上げる。
半纏の裾を―・り」〈鏡花婦系図
要点をあげて示す。かいつまむ。
「人の気みじかくなりて、何事をも―・りていふなり」〈色道大鏡・一〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「掻い取る」の意味・読み・例文・類語

かい‐ど・る【掻取】

  1. 〘 他動詞 ラ行四段活用 〙 ( 「かいとる」とも。「かい」は接頭語 )
  2. 衣服の裾や褄などをつまみ上げたり、まくり上げたりする。
    1. [初出の実例]「此男の㒵をみれば、脇かひとりていきまへひざまづきたり」(出典:十訓抄(1252)七)
  3. 要点を取り出す。他を略して必要なものを示す。かいつまむ。
    1. [初出の実例]「かやうにひっつめて、かい取ていい候事、いまだきかぬ事にて候」(出典:禅鳳雑談(1513頃))
  4. 勢いよく取る。
    1. [初出の実例]「水掉(みさを)を掻把(カイト)って、立ちあがるを暫時(しばし)と止め」(出典:人情本・花筐(1841)四)

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