搗砿機(読み)とうこうき(その他表記)stamp(ing) mill

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「搗砿機」の意味・わかりやすい解説

搗砿機
とうこうき
stamp(ing) mill

昔,日本で足踏みや水車動力で使われた搗臼 (つきうす) とまったく同じ原理のもので,いまはすべて電動である。電動回転する腕の運動できねが上下して,臼の内容物をつく。破砕作用は一般に軟和で,米穀,特に酒造原料米の精白 (この場合は精米機という) ,軟質陶土の予備破砕,混汞法 (こんこうほう) による採金などに用いられる。混汞法の場合は,下は臼でなく銅板である。きねの揚程と重量を大にすれば破砕作用も大きくなるので,最近の粉末冶金の発達に伴い,塊状金属を搗砕する考案もあるが,きねや臼からの不純物の混入大気による酸化物の発生などがこの方法では防ぎにくいので,あまり多くは用いられない。

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