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擬装失業 ぎそうしつぎょうdisguised unemployment

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

擬装失業
ぎそうしつぎょう
disguised unemployment

解雇された労働者が,これまでの職よりも生産性の低い職業につくこと。つまり失業者として顕在化するのでなく,他の不利な職につくことによって失業を隠すという点で不完全就業と同じ意味であり,その結果労働者のもつ生産能力を十分には発揮できない状態をいう。 J.V.ロビンソンによって提示された概念であり,さらに R.ヌルクセは限界生産力ゼロの労働と定義した。ヌルクセは発展途上国においてこの種の失業が多く,大家族制度もまた本来の意味における失業の表面化を防いでいるととらえ,こうした国においては擬装失業者を建設的な部門へ振向けることによって,消費水準を引下げることなく,むしろ社会全体の生産性を高めることとなると主張した。今日では,不況期にみられるような,操業率の低下にもかかわらず労働者の解雇を行わず潜在的生産能力が発揮できなくなる場合にも,擬装失業または潜在失業ということがある。

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