斎田 功太郎(読み)サイダ コウタロウ

20世紀日本人名事典 「斎田 功太郎」の解説

斎田 功太郎
サイダ コウタロウ

明治・大正期の植物学者 東京女子高等師範学校教授。



生年
安政6年12月5日(1859年)

没年
大正13(1924)年1月22日

出生地
信濃国松代(長野県)

学歴〔年〕
東京大学〔明治19年〕卒

学位〔年〕
理学博士〔明治23年〕

経歴
信濃松代藩士の長男に生まれる。藩校の文武学校で漢籍や和算を学ぶが、少年時代はほとんど学業に就かず、樵夫と共に田野を耕し、あるいは木版彫刻を習って家計を助けた。明治7年上京して訓蒙学舎に学び、中村正直の同人社に入る。のち大学予備門の前身・官立英語学校を、14年卒業、ついで東京大学の地質学科に入り、植物科に転じて第1回卒業生となる。19年東京高等師範学校嘱託となり、20年教授に就任。23年水産藻類の研究で理学博士の学位を得るが、これは学位令に基づく日本最初の博士号であった。30年ドイツに留学し病理学・細菌学・動物生理学などを学び、34年帰国、東京女子高等師範学校教授を兼ね、多数の男女中等教員を養成し理科教育の発展に貢献した。また勧業博覧会審査委員を務めた。著書に「小植物学」「大日本普通植物誌」、共著に「最新図説内外植物誌」などがある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android