精選版 日本国語大辞典 「斯して」の意味・読み・例文・類語 かく【斯】 し て ( 副詞「かく」に動詞「す」の連用形「し」および助詞「て」の付いたもの )① =かくて[ 一 ][初出の実例]「如此為而哉(かくしてや)なほやまからむ近からぬ道の間をなづみまゐ来て」(出典:万葉集(8C後)四・七〇〇)「下女は口惜しさうに吾輩を台所へ抛り出した。かくして吾輩は遂に此家を自分の住家と極める事にしたのである」(出典:吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉一)② ( 接続詞のように用いる ) =かくて[ 二 ][初出の実例]「心を一にし念を専して、随喜を作す時には、福を得ること無量なり。作是(カクシテ)言(い)ふべし、十万世界の一切の衆生の、現在に施と戒と心慧とを修行するに、我れ今皆悉く深く随喜を生ず」(出典:西大寺本金光明最勝王経平安初期点(830頃)三) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例