新善光寺城跡(読み)しんぜんこうじじようあと

日本歴史地名大系 「新善光寺城跡」の解説

新善光寺城跡
しんぜんこうじじようあと

[現在地名]武生市京町二丁目

現在の正覚しようがく寺域にあたる。南北朝時代斯波高経の拠った城跡で、「太平記」巻一八(越前府軍并金崎後攻事)に延元元年(一三三六)一一月二九日、南朝方の瓜生氏が「三千余騎ニテ押寄セ、一日一夜責戦テ、遂ニ高経が楯籠タル新善光寺城ヲ責落ス」とあり、その後まもなく奪還したが、同三年三月、再び斯波高経は当城で敗れ(同書巻一九)府中は新田軍の勢力に帰した。

名の由来については、貞治五年(一三六六)当城跡に創立された正覚寺の記録(「南条郡誌」所引)に「此城を新善光寺の城と号することは其かみ常尊と云人善光寺如来を四十八躯鋳写し奉り日本四十八ケ所に納めらる、其城地其随一なり。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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