新歌人集団(読み)しんかじんしゅうだん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「新歌人集団」の意味・わかりやすい解説

新歌人集団
しんかじんしゅうだん

第二次世界大戦後の歌人集団の一つ。歌壇戦後派を代表する。1946年(昭和21)、浦和市(現さいたま市)在住の常見千香夫(つねみちかお)、大野誠夫(のぶお)、加藤克巳(かつみ)らに近藤芳美(よしみ)、山田あき等が加わっておこり、のち宮柊二(しゅうじ)、山本友一中野菊夫小名木(おなぎ)綱夫、小暮政次(こぐれまさじ)、香川進前田透(とおる)らが参加した。いずれも30歳代の新鋭で、毎月会合をもち、それまで結社だけにこもって交流の乏しかった歌壇では清新な集団として迎えられ、各自の戦争体験をもとに戦後歌壇に新風を送ったが、48年に自然消滅した。

[岡井 隆]

『加藤克巳著『新歌人集団』(1982・角川書店)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

関連語 角川書店

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android