方広寺(読み)ほうこうじ

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

方広寺(静岡県)
ほうこうじ

静岡県浜松市北区引佐(いなさ)町奥山にある臨済(りんざい)宗方広寺派大本山。深奥山(じんのうざん)と号し、通称は奥山半僧坊(おくやまはんそうぼう)。本尊は釈迦牟尼如来(しゃかむににょらい)。1371年(応安4)(1384年(元中1・至徳1)の説もある)奥山六郎次郎朝藤(ちょうとう)が土地を寄進し、後醍醐(ごだいご)天皇の遺児といわれる無文元選(むもんげんせん)(聖鑑(しょうかん)国師)を第1世にしたと伝える。1903年(明治36)南禅寺派より独立して末寺180余寺をもつ大本山となった。境内は中国天台山方広寺に似せて造営されたといわれるが、たび重なる火災でおもな堂塔は焼失、現在の本堂、開山堂などは明治以降の建造で、七尊菩薩(ぼさつ)堂(国重要文化財)だけが室町時代初期のものである。寺宝には木造釈迦如来および両脇侍(きょうじ)像3躯(く)、絹本着色無文元選像(以上、県文化財)などがある。また境内の半僧坊権現(ごんげん)社は火伏せの霊験で名高い。[菅沼 晃]

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