於曾屋敷跡(読み)おぞやしきあと

日本歴史地名大系 「於曾屋敷跡」の解説

於曾屋敷跡
おぞやしきあと

[現在地名]塩山市下於曾

下於曾の字元旗板もとはたいたにある中世の屋敷跡。東西九〇メートル・南北一一〇メートルの規模を有し、周囲を土塁で囲まれた単郭方形の形状をなしている。文化年間(一八〇四―一八)の古絵図(内藤幹彦家蔵)によれば二重の堀と土塁が設けられていたことがわかる。虎口は現在南側と東側の二ヵ所にあり、土塁の規模は南側虎口付近が最も大きく、幅一〇メートル、高さ三メートルを測る。昭和六〇年(一九八五)に実施された南側虎口の外側付近の発掘調査では幅三メートル以上の内堀跡と土橋が検出された。またさらに外側には土塁跡や門と推定される二間×三間以上の掘立柱建物跡が確認され、この部分では二重土塁の様相を示している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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