施米(読み)セマイ

デジタル大辞泉 「施米」の意味・読み・例文・類語

せ‐まい【施米】

困窮者や托鉢僧などに米を施すこと。また、その米。
平安時代、毎年6月に朝廷から京都周辺の寺の貧しい僧に米・塩を施したこと。 夏》

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精選版 日本国語大辞典 「施米」の意味・読み・例文・類語

せ‐まい【施米】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 米を施し与えること。また、その米。《 季語・夏 》
    1. [初出の実例]「施米 うち明てほどこす米ぞ虫臭き〈荷兮〉」(出典:俳諧・曠野(1689)六)
    2. 「凡そ二三丁も並んだ施米を受くる罹災者が」(出典:東京灰燼記(1923)〈大曲駒村〉一二)
  3. 平安時代、毎年六月に国家から、京都周辺の諸寺の貧しい僧に、米・塩を施したこと。《 季語・夏 》
    1. [初出の実例]「賑給并施米事」(出典:新儀式(963頃)五)

ほどこし‐まい【施米】

  1. 〘 名詞 〙 困窮する者に恵み与える米。せまい。
    1. [初出の実例]「極難渋なものへ施(ホドコ)し米(マイ)でも始めねばなるまい」(出典夜明け前(1932‐35)〈島崎藤村〉第一部)

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