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日中共同宣言 にっちゅうきょうどうせんげん

知恵蔵の解説

日中共同宣言

「平和と発展のための友好協力パートナーシップの構築に関する日中共同宣言」。1998年11月25〜30日に江沢民(チアン・ツォーミン)国家主席が国賓として訪日し、小渕恵三首相と首脳会談を行い合意した。中国の国家元首の初めての訪問であり、日中平和友好条約の20周年記念としてなされた。江主席が歴史認識について再三にわたり言及したため、日本側とのズレが目立った。宣言は、21世紀に向けて両国の友好関係を深化させるだけでなく、国際社会やアジア地域の課題に協力して取り組むことをうたった。歴史認識に関しては、72年の日中共同声明、95年8月の村山富市首相談話を踏襲し、「過去の一時期の中国への侵略によって中国国民に多大な災難と損害を与えた」責任を痛感し、深い反省を表明するとし、いわゆる「お詫び」は言及されなかった。また台湾問題では、日本は「改めて中国は1つであるとの認識を表明する」と明言。同時にこの会談で、第4次対中円借款の後期分(99〜2000年度)として3900億円が決定した。1979年から開始された対中円借款の供与総額は、2000年度までに2兆5809億円に上ったが、2000年度をピークに減少し、05年3月、日中双方は中国が経済大国になったことに鑑み、08年の北京五輪前までに円借款の新規供与を終了することで合意した。

(高橋進 東京大学大学院法学政治学研究科教授 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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