日役町(読み)ひくじまち

日本歴史地名大系 「日役町」の解説

日役町
ひくじまち

[現在地名]本荘市日役町

本荘城下町外町の北端に位置し、子吉こよし川左岸にある町人町。町の呼称について、昔日雇人が多く住んだため生じたといわれているが不明。またかつてこの町から対岸石脇いしわきへの渡しがあったので下渡しもわたし町ともよんだという。

東の花畑はなはた町と同様、本荘城下町の北の外辺にあるため、外町の寺町的役割をなし、寺院が多い。ほぼ東から西へ蔵堅ぞうけん寺・泉流せんりゆう院・天然てんねん寺・広誓こうせい寺と並ぶ。

蔵堅寺は曹洞宗。延徳三年(一四九一)僧良芳がまつさき村に開基し、慶長年間(一五九六―一六一五)にこの地に移ったという(羽陰温故誌)。泉流院は蔵堅寺の南にあたり、曹洞宗。観応元年(一三五〇)僧明峯が松ヶ崎村に開基、元和八年(一六二二)この地に移ったという(同書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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