日本21世紀ビジョン(読み)にほんにじゅういっせいきびじょん/にほん21せいきびじょん(その他表記)Japan's 21st Century Vision

知恵蔵 「日本21世紀ビジョン」の解説

日本21世紀ビジョン

政府経済財政諮問会議の専門調査会により、2005年4月に報告された将来像“日本が目指すべき2030年"。日本が改革を怠り、地球規模でのグローバル化や情報化が大きく進むと見込まれる時代の潮流に乗り遅れれば、危機が顕在化し、衰退の道をたどる。そこで、時代の潮流を生かして、(1)生産性の向上と所得循環の好循環を作り、(2)グローバル化を最大限に生かし、(3)国民が選ぶ「公」の価値を提供する仕組みを築く、という3つの戦略を採れば、(1)開かれた文化創造国家、(2)「時持ち」が楽しむ「健康寿命80歳」、(3)豊かな「公」・小さな「官」、という新しい躍動の時代を実現できる、としている。また、10年代初頭まで徹底的な革新を実施し、特に05〜06年度には構造改革を飛躍的に進めるべく集中的改革の必要性を指摘。なお改革の先に実現する30年の経済の姿――歳出抑制のケースと国民負担増を並記した経済成長率や財政バランス、労働生産性、産業・就業構造など――も盛り込まれた。

(本庄真 大和総研監査役 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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