日東紡績(読み)にっとうぼうせき

百科事典マイペディア 「日東紡績」の意味・わかりやすい解説

日東紡績[株]【にっとうぼうせき】

九大紡の一つに数えられた名門紡績会社。通称日東紡。1918年設立。絹糸紡績専業メーカーとして設立するが,1937年に綿紡績を開始,1938年には岩綿グラスファイバー事業に参入した。戦後建材ガラス繊維等の非繊維部門に注力し,総売上高の3分の2を占めるまでに成長した。今日ではガラス繊維国内トップ。その他,1986年に医薬品事業に参入,1988年に第3次産業に進出するなど事業多角化推進。本社東京,工場富久山,千葉など。2011年資本金196億円,2011年3月期売上高841億円。2011年3月期売上構成(%)は,繊維9,グラスファイバー57,環境20,医療・飲料12,その他2。海外売上比率19%。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「日東紡績」の意味・わかりやすい解説

日東紡績
にっとうぼうせき

紡績メーカー。呼称は日東紡。 1918年福島精練製糸として設立。 19年福島紡織と改称。 23年片倉製糸紡績の岩代紡績所を合併して現社名に変更。当初は絹糸紡績を専業としていたが,満州事変勃発以来スフ (短繊維) の国産化に成功し発展,綿紡績部門にも進出した。 38年にはガラス繊維の製造に成功している。紡績メーカーのなかでは多角化が進展し,建材,ガラス繊維などの非繊維部門の売上げが多い。売上構成比は,建材・グラスファイバ 70%,繊維 22%,その他8%。年間売上高 1466億 2100万円 (連結。うち輸出 16%) ,資本金 196億 9900万円,従業員数 2641名 (1999) 。

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