翻訳|rock wool
人工無機繊維の一種で、建築材料として用いられる。ロックウールともいう。安山岩、玄武岩などの岩石や、マンガン、ニッケルなどの鉱滓(こうさい)(スラグslag)などの混合物に石灰を混合して1500~1600℃の高温で溶融して炉の下から流出させ、これを遠心力、圧縮空気または高圧蒸気で吹き飛ばして繊維状にしたもの。溶融してガラス質を呈しているため繊維はもろく長繊維はできない。太さは2~20マイクロメートルで、長さが10~100ミリメートル程度である。
製品には一部繊維にならずに溶融粒のままの状態の小粒が混じることが多く、これが多量に含まれているものは不良品である。一般には軽くプレスして板状にし、保温材(断熱材)、吸音材として用いる。また無機質であるため、石綿(せきめん)、セメントと混合吹付けし、耐火材としても用いる。
[森 実]
玄武岩,安山岩のような火成岩を溶融し,空気を吹き付けて急冷し綿状にしたもの。ロックウールともいう。一般に密度は100~400kg/m3程度となる。ガラス繊維の短繊維と似た形態をもつので,同じように断熱材,吸音材などとして使われるが,綿状の中に球状のものが混入することが多いのと,ガラス繊維よりもろいので,用途は限定される。
執筆者:柳田 博明
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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