…企業が財産と損益の状況を明らかにするため作成する帳簿で,会計事実の原始的記録である日記帳,これを貸方借方に仕訳する仕訳帳およびこれを勘定として整理する元帳などの主要簿とそれらを補充する各種の補助簿がある。すべての商人は会計帳簿を作成し,(1)開業のときおよび毎年1回一定の時期における営業上の財産およびその価額,会社では,成立のときおよび毎決算期における営業上の財産およびその価額,(2)取引その他営業上の財産に影響を及ぼす事項を記載しなければならない(商法33条1項)。…
… この場合,帳簿は主要簿のみであり,補助簿は存在しないから,主要簿,補助簿の分類も生じない。もっとも世界最古の複式簿記といわれるイタリア式簿記法では,仕訳帳の記録をする前に,日記帳を原始記入簿として使用した。日記帳の記録は,取引の言葉による叙述にすぎず,勘定科目と貸借記入原則による記録でないので,簿記,会計上の帳簿であるか疑問であるが,仕訳帳に小書きとしてその面影を残すのみで,日記帳そのものを使用しない現在,この議論も消失した。…
※「日記帳」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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