旧鐙屋(読み)きゅうあぶみや

国指定史跡ガイド 「旧鐙屋」の解説

きゅうあぶみや【旧鐙屋】


山形県酒田市中町にある廻船問屋跡。当主の鐙屋惣左衛門は代々酒田三十六人衆の一人だった。井原西鶴の『日本永代蔵』に「坂田(酒田)の町に鐙屋といへる大問屋住けるが」で始まる当時の鐙屋の繁盛ぶりを描写したくだりがある。家屋は、当時の庄内地方で広く用いられた「石置き杉皮葺き屋根」という典型的な町屋造り。1845年(弘化2)の大火で被災した後に再建されたものが現在まで残っている。1984年(昭和59)、国指定史跡となった。建物を当時と同じ材料などを用いて修復し、1998年(平成10)から一般公開している。JR羽越本線酒田駅から庄内交通バス「本町荘内銀行前」下車、徒歩約2分。

出典 講談社国指定史跡ガイドについて 情報

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