早苗鳥伊達聞書(読み)ホトトギスダテノキキガキ

デジタル大辞泉 「早苗鳥伊達聞書」の意味・読み・例文・類語

ほととぎすだてのききがき【早苗鳥伊達聞書】

歌舞伎狂言時代物。6幕。河竹黙阿弥作。明治9年(1876)東京新富座初演。伊達騒動を実録風に脚色したもの。実録先代萩

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精選版 日本国語大辞典 「早苗鳥伊達聞書」の意味・読み・例文・類語

ほととぎすだてのききがき【早苗鳥伊達聞書】

  1. 歌舞伎脚本。お家物。六幕。河竹黙阿彌作。明治九年(一八七六)東京新富座初演。伊達騒動を実録風に脚色。伊達家奥御殿で亀千代の乳母浅岡が、一子千代松と生き別れる場が有名で、独立して演じられることが多い。「伽羅先代萩」に対して「実録先代萩」と呼ばれる。

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「早苗鳥伊達聞書」の解説

早苗鳥伊達聞書
ほととぎす だてのききがき, さなえどり だてのききがき

歌舞伎・浄瑠璃外題
作者
河竹新七(2代)
初演
明治9.6(東京・新富座)

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世界大百科事典(旧版)内の早苗鳥伊達聞書の言及

【実録物】より

…1874年3月東京村山座初演の《夜討曾我狩場曙》をはじめとして河竹黙阿弥は次々に実録物を書いた。76年6月東京新富座初演の《実録先代萩》すなわち《早苗鳥伊達聞書(ほととぎすだてのききがき)》は《伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)》の実録化であり,83年10月新富座初演の《千種花音頭新唄(ちぐさのはなおんどのしんうた)》は《伊勢音頭恋寝刃》の実録化であった。そのほか《天衣紛(くもにまごう)上野初花》《扇音々(おうぎびようし)大岡政談》などのように講談から取材した実録物もある。…

【伊達騒動】より

…この累は鶴屋南北が《法懸松成田利剣(けさかけまつなりたのりけん)》の主役にし,その中の舞踊《》がよく演じられる。《先代萩》は仙台を利かせた題名だが,1876年河竹黙阿弥が書いた《早苗鳥伊達聞書(ほととぎすだてのききがき)》は現在《実録先代萩》と呼ばれる。この脚本では,乳母が政岡でなく浅岡である。…

※「早苗鳥伊達聞書」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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