日本大百科全書(ニッポニカ) 「明治史要」の意味・わかりやすい解説
明治史要
めいじしよう
1867年(慶応3)10月14日の大政奉還から、82年(明治15)12月30日までの史実の綱文(こうぶん)と典拠史料名を、編年体で日を追って記した史書。全14巻と附録概表、附録表からなる。引用書は、政府諸機関の編纂(へんさん)物、諸藩記録、および諸家譜が主であるが、前記の期間の細かい政治的なできごとを知るに便利である。1874年分まで(巻1~8)は太政官(だじょうかん)修史局が編纂し、「附録概表」とともに76年に刊行。その後は修史館、ついで内閣臨時修史局が86年までに編纂、刊行した。1933年(昭和8)東京帝国大学史料編纂所より上下2巻にまとめ直して重版。66年(昭和41)に本文を一冊にまとめ、附録概表・附録表をあわせて別冊として復刻された。
[河内八郎]
『修史館編『明治史要』『明治史要 附表』(1966・東京大学出版会)』