明済(読み)めいさい

朝日日本歴史人物事典 「明済」の解説

明済

没年:応永20.8.11(1413.9.6)
生年:生年不詳
南北期・室町時代初期の東寺の僧。名字は松本,豊前と称した。永徳1/弘和1(1381)年に東寺領播磨矢野荘(兵庫県相生市)例名 の学衆方,供僧方の所務代官となり,明徳4(1393)年から応永初年にかけて生じた百姓の強訴の処理に当たる。のち帰洛し,応永13(1406)年には東寺の事務を統括する惣公文に任じられる。また夏衆に加わり,法眼にまで昇進死後に「其遺跡抜群富裕」といわれたように,利殖の才に優れ,東寺に多額の銭を融通する一方で,富裕税である有徳役を守護から課されたりもした。

(伊藤俊一)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「明済」の解説

明済 みょうさい

?-1413 室町時代の僧。
播磨(はりま)(兵庫県)赤穂郡の東寺領荘園,矢野荘の代官。明徳4年(1393),応永2年(1395)の領民の強訴(ごうそ),逃散(ちょうさん)により罷免されたが,応永4年ふたたび代官に任じられた。のち公文所の役につく。応永20年8月11日死去。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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