易童子問(読み)えきどうじもん(その他表記)Yi-tong-zi-wen

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「易童子問」の意味・わかりやすい解説

易童子問
えきどうじもん
Yi-tong-zi-wen

中国,宋の欧陽修の著。3巻,37章。成立年未詳。童子 (こども) の質問に答える形で,『易経』に対する自己見解を述べたもの。不可侵聖典とされてきた『易経』に対して批判的な自由解釈を加えただけでなく,従来孔子の作として『易経』とともに神聖視されていた解説,いわゆる「十翼 (じゅうよく) 」が実は孔子の作でないことを初めて指摘した。欧陽修の批判的学風をよく示しているばかりでなく,宋代に自由研究の学風を興したものとされている。

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