春原庄・広瀬郷(読み)はるはらのしよう・ひろせごう

日本歴史地名大系 「春原庄・広瀬郷」の解説

春原庄・広瀬郷
はるはらのしよう・ひろせごう

現狭山市北西部の上広瀬・下広瀬から現日高市南東の大谷沢おおやざわ辺りにかけての地域に比定される。広瀬郷は「和名抄」所載の入間いるま郡広瀬郷の系譜を引くか。承元二年(一二〇八)三月一三日の関東下知状写によれば「春原広瀬郷」などの地頭職が越生有弘の譲状に任せ同有高に安堵された。宝治元年(一二四七)六月四日には「春原庄広瀬郷内」の田在家などが有高から同有直に譲与された(同年一〇月一日藤原頼嗣袖判下文写)、以後越生氏に代々継承され、建治二年(一二七六)一二月一一日には越生長経に安堵されている(関東下知状写)。しかし康応元年(一三八九)六月三日の浅羽宏繁譲状写(以上、報恩寺年譜)では「春原庄広瀬郷田畠在家」などが孫の豊楠丸に譲与されており、浅羽氏が同郷に所領をもっていたことが知られる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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