春竹村(読み)はるたけむら

日本歴史地名大系 「春竹村」の解説

春竹村
はるたけむら

[現在地名]熊本市九品寺くほんじ四―五丁目・本荘ほんじよう二丁目・同四丁目・同六丁目・南熊本みなみくまもと一―五丁目・むかえ町二丁目・弥生やよい町・琴平本ことひらほん町・琴平ことひら一―二丁目・八王寺はちおうじ町・萩原はぎわら町・春竹町 春竹

東は八王寺村・九品寺村、南は別所べつしよ村である。中世は神蔵かみくら庄に属し、おもに春武の字が当てられる。鎌倉期の内容を示すと思われる詫麻郡所領注文(詫摩文書)に、神蔵庄内二八名の一つとして「春武」とみえ、建武五年(一三三八)一月一一日付の神蔵庄春武名地頭職田畠配分坪付案(同文書)は、有力農民と小百姓の二重構造の存在を示す史料である(→神蔵庄。康永二年(一三四三)一二月二四日の詫磨一族勲功賞安富庄・神蔵庄内闕所籤配分状案(同文書)などによれば、春武名は小楠里・綿引原・萩原里・辛里・大楠里・神社里などに散在しており、おそらく南朝方についた詫磨一族の所領であったが、大友氏によって没収・闕所とされ、北朝方についた同族の詫磨三郎次郎頼氏と詫磨豊前太郎貞政に籤によって配分給与されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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