時を移す(読み)ときをうつす

精選版 日本国語大辞典 「時を移す」の意味・読み・例文・類語

とき【時】 を 移(うつ)

  1. よけいな時間がかかる。手間どって、むだに時間が過ぎる。ひまがかかる。また、一時(いっとき)を過ごす。ひまをつぶす。多く「時を移さず」の形で、すぐさま、即刻の意で用いる。時を巡らす。
    1. [初出の実例]「謝り申し祈り申す状を平けく聞し食して時左湏(ときモうつサず)甘雨を零らしめ賜へと」(出典続日本後紀‐承和八年(841)五月辛巳・宣命)
    2. 「無益の事を思惟して時を移すのみならず、日を消し、月を亘りて、一生を送る、尤も愚かなり」(出典:徒然草(1331頃)一〇八)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android