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時間 じかん time

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

時間
じかん
time

現象の経過と順序を記述するために用いる一次元の連続変数。この変数の一つの値に対応する点を時刻といい,二つの時刻の間の間隔を表す時間と区別する。時刻は現象の順序を表し,時間はその経過の長さを表す。

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デジタル大辞泉の解説

じ‐かん【時間】

ある時刻と他の時刻との間の長さ。ある長さをもつ時。「この仕事は時間がかかる」「待ち合わせの時刻まで映画で時間をつぶす」
時の流れの中の、ある一点。時刻。とき。「時間どおりに開会する」「出発の時間に間に合う」
時の長さを数える単位。時(じ)。「1時間は60分である」
授業や勤務など、ある一定の区切られた長さの時。「算数の時間」「勤務時間
哲学で、空間とともにあらゆる事象の最も基底的、普遍的な存在形式。また出来事が継起する形式。過去・現在・未来の三様態をもち、常に一方向に経過し、非可逆的である。近世以降の哲学的時間論では、空間とともに現象を構成する直観の先天的形式(カント)、意識の創造性を担う純粋持続(ベルクソン)、意識における広がりのある今の継起たる現象学的時間(フッサール)など特色あるものが出されている。→空間
現象が経過していく前後関係を明示するための変数。古典力学では空間に対する独立した変数と見なされたが、相対性理論では空間とともに四次元の世界をつくるとされる。
[補説]書名別項。→時間

じかん【時間】[書名]

黒井千次短編小説。昭和44年(1969)「文芸」誌に掲載された著者のデビュー作。同作を表題作とする短編小説集は他に「穴と空」「空砲に弾を」などの作品を収め、同年8月に刊行。本作により、昭和45年(1970)芸術選奨文学部門新人賞受賞。

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世界大百科事典 第2版の解説

じかん【時間 time】

世界におけるすべての変化および無変化において保持されている何ものかを時間と呼ぶ。一面から言えば,時間はまた人間と外の世界との接点に現れるものでもある。例えば,私は〈今〉,外の世界を見,聴き,感じている。それは〈過去〉につながり,また〈未来〉につながる。そうした人間と世界の接点に示される〈今〉〈過去〉〈未来〉の三つの様態を貫くものが時間である,と定義することもできよう。もっとも,過去,現在,未来という時間の三態のどこに主眼点を置くか,という問題は時間をめぐる重要な論点の一つである。

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大辞林 第三版の解説

じかん【時間】

時の長さ。時の流れのある一点からある一点まで。 「復旧までには,まだかなりの-を要する」 「食事をとる-もない」 「勝敗が決するのは-の問題だ」
時の流れのある一点。時刻。 「集合-」 「もう終わる-だ」
時間の単位。3600秒。助数詞的にも用いる。 「飛行機だと二-で行ける」
学校などで,授業の単位として設けた,一定の長さの時。時限。助数詞的にも用いる。 「国語の-」 「三-目」
〘哲〙 空間とともに世界を成立させる基本形式。普通,出来事や意識の継起する流れとして認識され,過去・現在・未来の不可逆な方向をもつ。理念・精神・神など超時間的な永遠の存在を認める立場では,生成変化する現象界(事物)の性質とみなされる。また,先天的な直観形式だとする考え(カント),物質の根本的な存在形式としての客観的実在だとする考え(唯物論)などがある。
〘物〙 自然現象の経過を記述するための変数。古典力学で用いられる時間(絶対時間)は,二つの事象の間の時間経過の長さが,座標系(観測者)によらず一定である。相対性理論では,時間は空間とともに四次元時空を形成し,観測者に対して運動する座標系での時間は,ゆっくり経過すると観測される。また一般相対性理論によれば,時間経過の長さは,重力の大きさによっても影響される。 〔明治初期には英語 time は「時・時刻」と訳され,「哲学字彙」(1881年)に訳語として「時間」と載る〕 → 時刻(補説欄)
[句項目]

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

時間
じかん
time英語
tempsフランス語
Zeitドイツ語

この世界において生起するあらゆる変化を通じて保持されるものを時間とよぶ。もっともこの言い方は、変化を通じて保持される何ものかが「存在している」ことを含意しているかのようにみえるが、その含意を肯定すれば、すでに時間に関する「実在説」の観点をとることになる。むしろ、変化において仮設的あるいは構成的につくりだされたものが時間である、という時間の「構成説」をとれば、前記の含意は否定される。西欧近代哲学の伝統のなかで主流をなす二つの時間観は、こうして対立する。前者の代表をニュートンとすれば後者のそれはライプニッツであろう。カントは第三の立場を選んだ。人間は、世界を認識するにあたって、時間および空間という「形式」に従ってしかそれを行えないという主張を試みたカントは、時間を人間主体の側に還元したともいえる。
 時間意識の出発点は、自然の周期現象であることは容易に推測されるが、そうだとすれば、当然、時間もまた周期的・回帰的なものとしてとらえられる。事実、多くの古代文化圏(インド、ギリシア、ゲルマンなど)において輪廻(りんね)的時間が設定されている。それは、人間の死後の時間とも結び付いているが、ユダヤ・キリスト教は、ほとんど例外的に、始点と終点とを備えた一回性の直線的時間構造を備えていることが注目される。
 過去、現在、未来という時間の三態は、また時間の流れ、方向の問題にもかかわる。人間の記憶、現実感、そして期待や予期という意識状態にも重なるこうした時間の特性は、西欧近現代の哲学のなかで、生の形式を論ずるベルクソン、フッサール、ヤスパース、ハイデッガーらの手で問題にされ、新たな時間論を形成した。
 現代物理学の相対性理論と量子力学、さらに古典的統計力学もまた、時間論に大きな衝撃を与えた。絶対時間や絶対的同時性に対する根本的疑問を提出した相対性理論、エネルギーと対になる時間を物理的観測量とみなす量子力学、エントロピー増大の方向と時間の流れとの一致という挑戦的問題を生み出した統計力学は、いずれも、今日の時間をめぐる問題の宝庫でもある。[村上陽一郎]

物理学における時間

通常、時間といえば、現象が前後し継起することを表示する変数をさすことが多い。またこの変数のとる値を時刻、時刻と時刻の間を時間間隔という。時間の単位として秒が用いられる。1968年10月国際度量衡委員会(CGPM)は、セシウム133の原子から放射される放射の周期の91億9263万1770倍を1秒と定めた。
 時間を測定しこれを量的に表現するには、前記の放射のように、規則正しく運動する周期運動を用いる。基準の時間を設けることにより、物理現象の時間変化を研究し法則をみいだすことができる。このことは基準に用いた周期運動と対象とした現象が互いに恒常的な対応性を有し、自然が統一的であることを意味する。時間を用いて現象を研究し認識することができること自身が自然の統一性に対する検証である。同時にこのことは、自然現象、とくに物理現象における時間の進み方が物理現象とは独立ではなく、物理現象と同様物理学の研究対象であることを意味する。[田中 一]
時間認識の発展
ニュートンはその運動法則の前提として絶対時間を導入した。ニュートンの絶対時間は何物とも無関係に一様に流れている超経験的なものである。運動の第二法則が成り立つためには、すべての座標系(厳密には慣性系)に対してこの共通の絶対時間を用いねばならない。このことが時間の超経験性・絶対性の観念を誘ったのも自然なことである。アインシュタインは相対性理論のなかで、時間の進行が、相互に運動している慣性系の間で異なることを示した。が示すように慣性系Oからこれに対し速さvで動く慣性系O'の時間をみてみよう。慣性系Oからみたときの慣性系O'の振り子A'の周期は慣性系の振り子Aの周期の

倍になっている。cは光の速さである。慣性系O'の時間の進行は慣性系Oからみたとき慣性系Oよりも遅くなっている。これを時間の遅れという。この場合、逆に慣性系O'からみたときの慣性系Oの時間は慣性系O'の時間よりも遅れている。二つの異なる場所でおこる事象の時刻が同じであること、すなわち同時性も慣性系ごとに異なる。ある慣性系からみて同時刻におきた二つの事象の時刻も、これをみる慣性系に応じて前後する。しかし2個の時空の点t1x1y1z1t2x2y2z2の間に
c2τ2c2(t1t2)2-(x1x2)2
  -(y1y2)2-(z1z2)2>0
の関係があれば、すべての慣性系においてt1t2t2t1かのいずれかが成り立つ。したがって同一の空間点(x1x2, y1y2, z1z2)の事象の時間の前後はすべての慣性系に対して変わらない。τを固有時という。この符号は通常の時間差と同じにとる。四次元ベクトルv0vが先の条件すなわちv02v2>0を満たすとき、このベクトルを時間ベクトルという。重力が作用している場合にも時間の進み方は遅くなる。重力ポテンシャルをとすれば一般相対性理論によればその割合は||が小さい場合1+|| /c2である。この効果は1965年、地上と塔の間の22メートルの高さの違いによる鉄のアイソトープからのγ(ガンマ)線放射の振動数のずれを測定して確かめられた。[田中 一]
現象の不可逆性と時間反転
時刻t1から運動量p1の粒子が古典力学あるいは量子力学の運動方程式に従って状態を変え、時刻t2で運動量p2になったとする。このとき時刻t2で運動量-p2から出発して運動方程式に従い状態を変えると、時刻t1には運動量-p1の状態になる。古典力学に基づく運動の場合には、最初時刻t1のとき位置x1にあった粒子が時刻t2のとき位置x2にきたとすれば、逆の運動では、位置x2から時刻t2に発して時刻t1では位置x1に達する。いいかえれば、この場合には時間の向きを逆にした状態変化も運動方程式を満たす。このような時間逆向きの変化を時間反転という。一般に運動方程式あるいは運動法則は時間反転に対し不変であるが、1964年、中性K中間子の崩壊が時間反転に対して不変でないことがみいだされた。
 一般に力学の法則は時間反転に対して不変であり、任意の現象に対してこれと逆向きの方向に進行する現象がおこりうるが、一方、熱現象が不可逆的であることがよく知られている。このような不可逆性は粒子集団に対して統計的な仮定を付加して導き出されている。時間反転に対し不変でない現象や不可逆な現象はいずれも現象の物理的特徴であって、時間の流れが一方向であることを根拠づけるものとはいいがたい。[田中 一]
『向坊隆編『東京大学公開講座31 時間』(1980・東京大学出版会) ▽エル・ヤ・シュテインマン著、水戸巌訳『空間と時間の物理学』新装版(1989・東京図書) ▽町田茂著『時間・空間の誕生』(1990・大月書店) ▽スティーヴン・カーン著、浅野敏夫訳『時間の文化史――時間と空間の文化』(1993・法政大学出版局) ▽ジョン・アーチボルト・ウィーラー著、戎崎俊一訳『時間・空間・重力――相体論的世界への旅』(1993・東京化学同人) ▽小山慶太著『物理学の広場――時間の話・空間の話』新装版(1996・丸善) ▽イアン・ヒンクフス著、村上陽一郎・熊倉功二訳『時間と空間の哲学』復刊版(2002・紀伊國屋書店) ▽中山康雄著『時間論の構築』(2003・勁草書房) ▽滝浦静雄著『時間――その哲学的考察』(岩波新書) ▽中島義道著『カントの時間論』(岩波現代文庫) ▽マイケル・ゲルヴェン著、長谷川西涯訳『ハイデッガー「存在と時間」註解』(ちくま学芸文庫)』

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世界大百科事典内の時間の言及

【時刻】より

…移りゆく時の一つの点を時刻という。時刻と時刻との間の時の長さを時間という。時間を定めるには,二つの時点を定めその間の時の長さを単位として測定しなければならない。…

【相対性理論】より

…この困難を解決するためにいろいろな考え方が提出されたが,最終的な解決は1905年,アインシュタインによって発表された特殊相対性理論によって与えられた。この理論は,時間と空間に関する従来の考え方を根本的に変えることを要求しており,その結果として,時計のおくれ(あるいは双子のパラドックス),質量がエネルギーをもつことなど,おどろくべき結果を多数予言した。それらはいずれも直接,あるいは間接に検証され,とくに,光速に近い速さで運動する素粒子の研究には,理論,実験をとわず,特殊相対性理論を駆使することが必要不可欠となっている。…

【名】より

…〈恥〉や〈罪〉は,それぞれの文化を背負った人々が概念化し,その特殊な概念に名を与えたものである。 時間,空間,色などに関する名は,名付ける側の文化的規定性と名付けられる対象自体の性質の中間に成立するものであろう。たとえば,時間そのものは連続的なものであり,それをどのように分節するかによって異なった概念および名が出現する。…

【日本】より

…あるものの世界は,現在である。現在は次々に現れて,次々に去る,その現在の継起(連続)が時間である。この時間には始めがなく,終りがない。…

【ヨーロッパ】より

…しかしながら産業革命が出現するはるか以前に,ヨーロッパ世界は産業革命を用意する環境をつくり上げていたのであって,そのときまでさかのぼって観察しないと,この問いに十分に答えたことにはならないだろう。 近代ヨーロッパ社会が他の諸文明と異なった形の近代文明をつくり上げることができたのは,何よりもまずヨーロッパにおいて時間と空間の観念が均質化されたためであり,次いで,貨幣経済が他の諸文明よりも徹底して展開されたためである。他の諸文明においては物を媒介とした互酬の関係が近代に至るまで人間関係の主たる絆であったのだが,ヨーロッパにおいては11世紀の段階で互酬関係が転換し,貨幣経済の浸透とともに,物をめぐる人間と人間の関係に一種の合理性が貫かれることになった。…

※「時間」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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