日本歴史地名大系 「普門庄」の解説 普門庄ふもんのしよう 滋賀県:大津市北部地域普門村普門庄真野(まの)川の中流域、現在の真野普門町付近に所在した妙法院門跡領。康永三年(一三四四)の亮性法親王庁解(妙法院文書)に、妙法院管領の延暦寺西塔常住金剛(こんごう)院領として普門庄がみえる。同解によると、当庄は鎌倉初期の妙法院門主実全が円実法眼から譲与されて以来、門弟に相伝され、応長二年(一三一二)同院門主尊教から弟子の実静に譲られている。応永三年(一三九六)九月に執行された延暦寺大講堂供養の費用を、妙法院は当庄と仰木(おうぎ)庄への段銭賦課で賄っている(山門大講堂供養記)。康正二年(一四五六)の「造内裏段銭并国役引付」によると、妙法院門跡領普門庄に段銭四貫六〇〇文が課せられている。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by