景曲(読み)けいきょく

精選版 日本国語大辞典 「景曲」の意味・読み・例文・類語

けい‐きょく【景曲】

  1. 〘 名詞 〙 和歌連歌俳諧などで、景色を写生的に、しかも面白く趣向を凝らしてよむこと。また、そのようによんだもの。景気。→景曲体
    1. [初出の実例]「おもては見様を先として、底に面白体を兼ねたらん歌を景曲とは申すべきにこそ」(出典:愚秘抄(1314頃)鵜本)

景曲の補助注記

「景気」が景色そのものやそれを詠み込んだ句や付け方を指すのに対して、「景曲」は景色や風情の面白さや趣向を指す。「景曲体」ともいい、「三五記‐鷺本」では、「定家十体」のうちの面白体に属する一体とするが、挙例の「愚秘抄‐鵜本」の解説の方が妥当である。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

関連語 名詞 出典 実例

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android