智拳印(読み)チケンイン

デジタル大辞泉 「智拳印」の意味・読み・例文・類語

ちけん‐いん【×智拳印】

金剛界大日如来の結ぶ印。胸の前で、左手こぶしに握って人さし指だけ立て、それを右手で握る印。右手は仏、左手は衆生しゅじょうを表し、煩悩ぼんのう菩提ぼだいの理を示す。

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精選版 日本国語大辞典 「智拳印」の意味・読み・例文・類語

ちけん‐いん【智拳印】

  1. 〘 名詞 〙 仏語。金剛界の大日如来の結ぶ手印。胸の前で直立した左手の人差指を右手の拳で握るもの。よく無明妄想を滅ぼし仏智に入ることができるところからいう。
    1. [初出の実例]「尊像安置次第〈略〉胎大日可智拳印大日歟」(出典東宝記(1352)一)
    2. [その他の文献]〔瑜伽瑜祇経‐下〕

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