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手印 しゅいん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

手印
しゅいん

(1) 「ていん」とも読む。願文起請文,付法状などに,手に朱肉をつけて手形を押すこと。これは平安時代頃から行われ,文面に書かれた趣旨を強烈に表明する手段とされた。高野山の『弘法大師御手印縁起』は有名。 (2) 印契の一種。

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デジタル大辞泉の解説

しゅ‐いん【手印】

手の指で印を結ぶこと。また、その指の形。仏・菩薩(ぼさつ)の悟りの内容や誓いを象徴する。契印。印。
手の形を押してしるしとしたもの。てがた。
自分でした署名または捺印(なついん)。また、自筆文書

て‐いん【手印】

証文・願文(がんもん)などを作成した場合、自署のかわりに掌(てのひら)に朱または墨をつけて文面におしたもの。しゅいん。

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世界大百科事典 第2版の解説

ていん【手印】

掌印(しよういん),手模(しゆも)ともいう。掌(てのひら)の表面に朱肉または墨をぬって文書の文面におす。信仰的な願文(がんもん)や,不動産売買・譲渡などの法律文書におされ,仏神・人間と相手に相違はあるが,一方は神聖厳粛,一方は厳重さの意志表示であり,慣習法として古代・中世に行われた。元来,手は観念的に保証を象徴するものとの思想に起因する。日本では833年(天長10)の願文,909年(延喜9)の譲状が最古の遺品である。

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大辞林 第三版の解説

しゅいん【手印】

手の指で印を結ぶこと。また、その指の形。それによって、悟りや修行の内容を象徴的に示す。印契いんげい
手の形を押して印としたもの。てがた。
自筆の文書。また、自分でした署名。

ていん【手印】

てのひらに朱や墨を塗って、文書の文面に押した印。願文・証文などに用いた。掌印。しゅいん。

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世界大百科事典内の手印の言及

【印相】より

…ムドラーとは本来〈封印〉〈印章〉という意味であるが,特に密教では仏・菩薩の内証・本誓などの真実なること,虚妄(こもう)なきことを証する幖幟(ひようじ)としてこの言葉に深い意味を与えた。印相はふつう手印と〈契印(げいいん)〉とに分けられ,狭義には手印のみを指すが,広義にはこれらのほか,仏像,種子(しゆうじ),真言までも含めることがある。手印は指を結んでつくるもので,金剛界大日如来の智拳印や胎蔵界大日如来の法界定印(ほうかいじよういん)(坐禅印),弥陀定印などはその代表的なものであるが,密教以前のものとして,転法輪(てんぽうりん)印,触地(そくち)印(降魔(ごうま)印),施無畏(せむい)印,与願印などもある。…

【署名】より

…字の書けない者は署名のかわりに十字を書いた。これをsignum manus(手印)と呼ぶ。場合によっては手の形を書くこともあった。…

【伝法】より

…修験道においても同様である。 また日本独特と思われる伝法のしるしに,手印(しゆいん)がある。血脈,印信の上に導師,善知識の両手の手形を朱肉でべったりと押すが,これは阿弥陀如来や釈迦如来の身代りとなって押すものだという。…

【手形】より

…こうした契約証書類が手形とよばれるようになったのは戦国時代以降であろう。元来〈手〉は人間の契約,誓約行為と重要な関係にあり(中田薫《法制史に於ける手の働き》),掌に朱や墨を塗り,文書などに手の形を押捺する手印(ていん)はもっぱら起請(きしよう)とよばれる文書形式にみられた。この手印は押捺者の文書内容に対する強い意志,信念,願望を表現したものといわれる。…

※「手印」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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