書立(読み)かきたて

精選版 日本国語大辞典 「書立」の意味・読み・例文・類語

かき‐たて【書立】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 「たて」は特にある動作をすることの意 )
    1. (イ) 特にある部分をとり出して書くこと。強調して、また目だつように書くこと。また、そのもの。
    2. (ロ) 一つ一つ書き並べること。箇条書にすること。順序に従って書くこと。また、そのもの。箇条書。一つ書き。目録書。
      1. [初出の実例]「四人づつかきたてにしたがひて、それ、それと呼び立てて乗せ給ふに」(出典:枕草子(10C終)二七八)
  3. ( 「たて」は、動作が終わったばかりの意 ) 書き終わったばかりであること。また、そのもの。あるいは、ちょうど書き終わった結果、新しくできたもの。書いて間もないもの。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「書立」の意味・わかりやすい解説

書立 (かきたて)

古文書の様式上,ひとつひとつ個条書きに書いて列挙すること。またその文書。目録書や家数人数書立がそうであるが,その際あらかじめ雛形として下付される文書を書立案文(かきたてあんもん)と言った。1592年(文禄1)豊臣秀吉朝鮮侵略に備えて全国に家数人数書立の差出しを命じた人掃(ひとばらい)令の中に,〈奉公人ハ奉公人,町人ハ町人,百姓ハ百姓,一所ニ可書出事,但書立案文別紙遣之〉とあることはよく知られている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む