書誌ユーティリティ(読み)しょしゆーてぃりてぃ(英語表記)bibliographic utility

図書館情報学用語辞典 第5版 「書誌ユーティリティ」の解説

書誌ユーティリティ

多数の参加機関によるオンライン分担目録作業を目的として形成された組織.図書館界に書誌情報を供給するという意味から,電気,水道などの公益事業になぞらえてこう呼ばれる.北米には,1971年にオンライン分担目録システムを稼動させたOCLCをはじめ,RLG(Research Libraries Group),WLN(Western Library Network),A-G Canada(前身UTLAS)などがあったが,1990年代より順次OCLCに統合された.北米のほか,ヨーロッパ,オーストラリア,韓国などにも設立されている.日本では,1986(昭和61)年設立の学術情報センター(現 国立情報学研究所)がこの機能を果たしている.それぞれは,成立経緯,参加機関の構成,経営基盤,および活動内容が異なるが,いずれも分担目録作業と総合目録の形成を中心とし,相互貸借,目録の遡及変換などの図書館業務の支援や,データベース提供を行い,参加機関の業務の軽減や標準化に寄与している.最近では,ウェブによる総合目録データベースの提供が行われている.

出典 図書館情報学用語辞典 第4版図書館情報学用語辞典 第5版について 情報

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