最新 地学事典 「曹鉄石」の解説
そうてつせき
曹鉄石
sideronatrite
化学組成Na2Fe3+(SO4)2(OH)・3H2Oの鉱物。シデロナトライトとも。2Mと2Oのポリタイプ。単斜晶系の2Mは空間群P21/b,格子定数a2.0828nm, b0.7265, c0.7120, β99.84°,単位格子中4分子含む。直方晶系の2Oは空間群P212121,格子定数a0.7265nm, b2.0522, c0.7120,単位格子中4分子含む。針状〜細柱状結晶,それらの放射状集合体,被膜状集合体。ガラス光沢。劈開{010}完全,{010}やや明瞭。硬度1.5〜2。比重2.22〜2.35。黄,黄褐,橙黄色,条痕淡黄色。二軸性正,屈折率α1.508, β1.525, γ1.586,2V=53〜63°。主に鉄鉱物の酸化帯に二次鉱物として産するが,黄鉄鉱と海水との反応でできることも。和歌山県串本町田子海岸で黄鉄鉱や白鉄鉱を含む石英脈周囲に見られる。名称は,鉄を意味するギリシア語のsiderosとラテン語起原のnatriumから由来。
執筆者:吉井 守正・松原 聰
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

