普及版 字通 「曼」の読み・字形・画数・意味
曼
11画
(異体字)
13画
[字訓] ゆたか・ひろい
[説文解字]
[金文]
[字形] 会意
(冒)(ぼう)+(又)(ゆう)。は面衣を著け、目が下にあらわれている形。は手。面衣を引いて眉目の美しさがあらわれる意。〔楚辞、招魂〕「娥眉(がび)曼(まんろく)」とは、婦人の美しいめもとをいう。〔説文〕三下に「引くなり」とし、字を声とするが、会意とすべきである。〔楚辞、九章、哀〕「余(わ)が目を曼(はる)かにして、以てす」、また〔詩、魯頌、宮〕「孔(はなは)だ曼(ゆた)かにして且つ碩(おほ)いなり」のように用いる。
[訓義]
1. めがうつくしい。
2. つやつや、ゆたか。
3. ひろい。
4. ひく、ながくひく、ながい。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕曼 ノリ・ノトル・ナガシ・ノブ・ノボル・ナミ
[声系]
〔説文〕に曼声として・謾・幔・慢・・縵・鏝など十三字を収める。みな平曼・広長などの意をもち、曼の声義を承ける字である。
[語系]
曼・miuanは同声。miuaは平の意に用い、phiongは(ほうぶ)。また謾・瞞muan、慢mean、蔑miatには慢易する意があるが、曼にその意が含まれている。
[熟語]
曼衍▶・曼延▶・曼▶・曼姫▶・曼頰▶・曼胡▶・曼詞▶・曼辞▶・曼寿▶・曼嘯▶・曼声▶・曼沢▶・曼睇▶・曼靡▶・曼舞▶・曼膚▶・曼曼▶・曼遊▶・曼理▶・曼麗▶・曼▶
[下接語]
延曼・衍曼・婉曼・柔曼・声曼・長曼・美曼・靡曼
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報