法則の辞典 の解説
最小エネルギー消費の原理【principle of minimum dissipation】
示量変数が n 個あるとして,熱力学的な力を Fi (i=1,2,…,n),熱力学的流量を Ji (i=1,2,…,n)とすると,それらが十分小さい範囲においては
Ji=∑LijFj
あるいは
Fi=∑RijJj
という関係が成り立つ.ここで Lij,Rij はどちらもオンサガーの相反定理*から導かれる.これらはエントロピー生成速度や他のいくつかの条件から導出可能であるが,この両式をよく「最小エネルギー消費の原理」または「エネルギー散逸極小の原理」と呼んでいる.