月の鼠(読み)ツキノネズミ

デジタル大辞泉 「月の鼠」の意味・読み・例文・類語

つき‐の‐ねずみ【月の×鼠】

《象に追われた人が木の根を伝わって井戸に隠れたところ、井戸の周囲には4匹の毒蛇がいてかみつこうとし、また、木の根を黒と白2匹の鼠がかじろうとしていたという「賓頭盧びんずる説法経」にある説話で、象を無常、鼠を昼と夜、毒蛇を地・水・火・風の四大にたとえるところから》月日の過ぎゆくこと。月日の鼠。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「月の鼠」の意味・読み・例文・類語

つき【月】 の 鼠(ねずみ)

  1. ( 仏教で、人が象に追われて、木の根を伝わって井戸の中に隠れたところ、井戸の周囲には四匹の毒蛇がいてその人をかもうとし、また、木の根を黒・白二匹の鼠がかじろうとしていたという賓頭盧説法経の話で、象を無常、鼠を昼と夜、毒蛇を地・水・火・風の四大にたとえているところから ) 月日の過ぎゆくことをいう。月日の鼠。《 季語・秋 》
    1. [初出の実例]「頼む夜か月のねずみの騒ぐまの草葉にかかる露の命は」(出典:高光集(994頃か))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む