有機ELテレビ(読み)ユウキイーエルテレビ

知恵蔵の解説

有機ELテレビ

液晶テレビよりも薄く高画質で、完全な黒が表現できるテレビ。
有機EL(Electro Luminescenceエレクトロ ルミネッセンス)とは、有機化合物に電圧を加えた時に発する現象のことであり、有機ELテレビは、有機化合物を挟み込んだ基盤に電流を流して映像を映し出す。液晶テレビは、光を出すためのバックライトと呼ばれる装置が必要だが、有機ELテレビでは、有機EL素子自体が発光するため、バックライトが不要となり、その分薄く作ることができる。例えば、2018年6月に発売されたパナソニック社の65インチ有機ELテレビの最薄部は、同社が13年10月に発売した65インチ液晶テレビの約十分の一で、重さも7キログラムほど軽い。
18年にテレビメーカー各社が発売した有機ELテレビは、「4K有機ELテレビ」と称されている。4Kとは、フルハイビジョンの4倍となる「横3840×縦2160」の画素数を意味し、高画質の称号ともいえるものだが、近年の液晶テレビも4Kに対応している。しかし、同じ4Kでも、液晶テレビは、バックライトから出た光を液晶で調整する方式のため、映像が明るい半面、バックライトからの光が漏れることで、色ムラが生じたり、完全な黒が表現できなかったりする。それに対して有機ELテレビは、一つ一つの有機EL素子自体が発光することで、精緻(せいち)な画質と色彩表現が可能であり、また液晶テレビより視野角が広く、横からでも、正面から見た時と同じ映像を見ることができる。

(横田一輝 ICTディレクター/2018年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

朝日新聞掲載「キーワード」の解説

有機ELテレビ

電気を流すと自ら発光する物質をパネル基板に使い、その光の組み合わせで映像を表示する。背面から光をあてて画像を表示する液晶に比べて発色が良く、大幅に薄くできる。ソニーが07年に世界で初めて11型を発売したが、約20万円と高額で思うように売れなかった。

(2013-12-26 朝日新聞 朝刊 2経済)

出典 朝日新聞掲載「キーワード」朝日新聞掲載「キーワード」について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

有機ELテレビ
ゆうきいーえるてれび
organic light emitting diode TVOLED TV

有機エレクトロルミネセンス(organic electroluminescence、有機EL)を画像表示装置(ディスプレー)に用いたテレビジョン受像機。有機ELは、有機化合物でできたLEDに電界をかけると発光する現象、および装置をさし、英語名はOLED(organic LED)という。これを応用したテレビが有機ELテレビである。[吉川昭吉郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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