朝野魚養(読み)あさののなかい

朝日日本歴史人物事典 「朝野魚養」の解説

朝野魚養

生年生没年不詳
奈良時代の官人,能書家延暦6(787)年正六位上から外従五位下に昇り,翌年播磨大掾,典薬頭に任じられた。同10年申請によって,従来の忍海連から新たに朝野宿禰を賜る。書に優れ,大和薬師寺扁額および同寺所蔵の大般若経33巻(魚養経と称される)は彼の筆になるものと伝える。奈良市十輪院町の十輪院(元興寺の一院)には魚養塚があり,彼の筆と伝える大般若経を所蔵する。また同院の開基のひとりと伝える。

(今泉隆雄)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「朝野魚養」の解説

朝野魚養 あさのの-なかい

?-? 奈良-平安時代前期の医師,書家。
延暦(えんりゃく)7年(788)播磨大掾(はりまのだいじょう),典薬頭(かみ)となる。10年連忍海原連(おしぬみはらのむらじ)から朝野宿禰(すくね)に氏姓をあらためることをゆるされる。大和(奈良県)薬師寺の扁額,同寺蔵の「大般若(はんにゃ)経」の筆者とつたえる。

朝野魚養 あさのの-うおかい

あさのの-なかい

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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