精選版 日本国語大辞典 「朝駆」の意味・読み・例文・類語
あさ‐がけ【朝駆】
- 〘 名詞 〙
- ① 朝早く、馬を走らせること。
- ② 早朝、不意をついて敵陣に押し寄せること。朝早く、攻め寄せること。⇔夜討ち。
- [初出の実例]「甲州人数あさかけになされ候て、悉く小笠原殿人数を打殺し被レ食候」(出典:勝山記‐天文一七年(1548))
- 「富松城え朝かけして責落、廿余人首をとりて」(出典:足利季世記(1487‐1569頃)高国記)
- ③ 朝早くから出かけて行くこと。また、その時。現在では、新聞記者などが取材のために早朝、政治家の私邸などを訪れることをいう。〔俚言集覧(1797頃)〕
- ④ ( ②のようにすれば敵を破ることがたやすくできることから ) 物事の容易なことのたとえ。朝飯前の仕事。
- [初出の実例]「左衛門が足軽十騎斗さしむけば、朝がけに生捕て」(出典:浄瑠璃・雪女五枚羽子板(1708)厄払ひ)