20世紀日本人名事典 「木村 荘八」の解説
木村 荘八
キムラ ショウハチ
- 生年
- 明治26(1893)年8月21日
- 没年
- 昭和33(1958)年11月18日
- 出生地
- 東京・両国吉川町
- 学歴〔年〕
- 京華中学校卒,白馬会葵橋洋画研究所
- 主な受賞名〔年〕
- 院展樗牛賞(第5回)〔大正7年〕,日本芸術院賞恩賜賞〔昭和33年〕「東京繁昌記」
- 経歴
- 生家は牛鍋屋いろは。白馬会葵橋洋画研究所に学び、岸田劉生と交友。「薄命のロートレック」を翻訳しながら、大正元年フュウザン会展でデビュー。「エル・グレコ」「未来派及立体派の芸術」などを翻訳出版。その間、岸田や高村光太郎らと生活社展を開き、4年に草土社を結成。二科会などにも出品したが、草土社解散後、12年に春陽会会員となり、13年「お七櫓にのぼる」昭和3年「パンの会」などを制作。同時に白井喬二の「富士に立つ影」、大佛次郎の「霧笛」など新聞小説の挿絵で名声を博し、特に永井荷風の「〓東綺譚」で頂点に達した。また随筆でも「明治挿絵変遷史」「東京の風俗」「東京繁昌記」などに健筆をふるった。「木村荘八全集」(全8巻 講談社)もある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報